行政書士の働き方 ①独立・開業 

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行政書士の働き方 ①独立・開業 

 法科大学院の学生などの場合を除き、行政書士試験の合格者の多くは行政書士として独立・開業しています。というより、行政書士は他の士業と比べて求人もそれほど多くなく、行政書士の資格を武器に食べていこうと思ったら開業するのが現実的というのが本当のところのようです。

 ここで、先述した「行政書士試験に受かる知識≠行政書士としての実務知識」という問題が出てきます。行政書士試験に合格するために勉強する内容と、行政書士の実務に必要な知識とはほとんど連動していないのです。さらに、行政書士には弁護士の司法修習や税理士の開業前の2年以上の実務経験のような制度はありません。行政書士に廃業者が多いということの理由の一つはこのことにあるのかもしれません。
 もちろん、各行政書士会でもこのことに対する手は打っていて、研修などは行われています。それに加えて、有志の行政書士が集まって後輩行政書士に実務を指導する場なども設けられているようです。独立開業という一大決心を成功させるためにも、実務について学べる機会は積極的に活用したいものです。

行政書士のそれぞれの事情
 独立・開業した場合の仕事や働き方、収入は、全て自分次第です。副業的に細々とやることもできます(専門職ですので、仕事の依頼さえあれば、主婦のパートレベルの月収なら比較にならないほど効率的に稼げるでしょう)し、仕事の依頼さえあれば、休みなく働きバリバリと稼ぐこともできるでしょう。実際、独立開業して年収1億円を超えるような行政書士も存在するようです。ただ、これはあくまで「仕事の依頼さえあれば」の話です。当然、仕事の依頼を得るためのアイディアや経営努力が必要になってくるということは、行政書士試験を受ける前から、しっかり肝に銘じておきましょう。私は、試験勉強の合間に実務家のインタビューページ(リンク http://www.foresight.jp/gyosei/interview/)などを読んで、勉強のモチベーションのアップにもつなげていました。

 また、一口に「独立開業」と言っても、必ず事務所を借りなければいけないというわけでもありません。副業的に始める場合や、軌道に乗るまではランニングコストを抑えたいという場合など、自宅での開業も可能です。また、最近は共同事務所という選択肢も増えています。行政書士同士、あるいは他士業の人と共同で事務所を借りることで、事務所の家賃や経費の負担を軽減できるだけでなく、各々の強みを活かして依頼者にワンストップ型のサービスを提供できるという利点があります。
 行政書士として独立開業するなら、「一国一城の主」への憧れはあるでしょう。ですがその夢は、まずは行政書士として自分の足元を固めてからにしても良いのかもしれません。


開業形態と費用

開業場所 費用 メリット デメリット
自宅 パソコン代、プリンタ代、名刺代程度 ・事務所の維持費用が不要

 
・依頼者との打ち合わせ場所などに工夫が必要

・仕事とプライベートの区切りがつけにくくなる
共同事務所 上記+事務所の家賃、光熱費などのシェア分 ・事務所の維持費用が少なくて済む

・依頼者へのワンストップサービスが可能
・依頼者のプライバシーを守るための工夫が必要
個人事務所 上記+事務所の家賃、光熱費など ・依頼者からの信頼度が上がる ・事務所の維持費用がある程度かかる



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